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「家族との時間が取れる会社」を目指して。子育て世代の雇用を生み出す電気工事士

鈴木 達也(すずき たつや)さん
塩谷町出身、38歳。株式会社鈴屋電気の代表取締役。
双子のパパとして日々育児に励む。
Uターン後に電気工事士として起業
鈴木さんは、塩谷町にUターンして起業した、電気工事会社の社長です。
大学進学を機に千葉県へ引っ越して就職しましたが、28歳の時に塩谷町に戻ってきました。
「当時付き合っていた妻との結婚を考えた時に、
子どもを育てるなら田舎がいいなと思ったんですよね」

前職ではリーマンショックでの会社の倒産や、東日本大震災での仕事の減少を経験していたため、「手に職をつけたい」と、町内の電気工事店で働き電気工事士の資格を取りました。
その後は上三川町の工場で電気の保安や設備保全の業務を学び、2024年3月に株式会社「鈴屋電気」を立ち上げました。
4歳になる双子の息子と娘の子育てをしながら独立1年目を過ごしています。


子育て世代が働きやすい環境を
「一番大切なのは一緒に働く人。自分で人を雇って良いチームをつくりたかった」と話す鈴木さん。
従業員の社会保障を考え、個人事業主ではなく始めから法人を立てました。
自身の前職での体験から、育児と仕事の両立がしやすい会社を意識しています。
「前の職場では、男性の自分が育休を取ろうとしてもダメと言われたり、
子どもが熱を出して早退しなければならない時もあまり良い顔をされなかったり、
子育てをしながら働くのはとても大変だと実感しました。
なので、子どもを育てながらでも良い環境で働ける会社があったら、
良い人が来て長く働いてくれるのではと思っています」

既に鈴屋電気では、子育て中の女性を時給1400円で雇い、勤務時間や日数の要望に柔軟に対応しているそう。
電気工事士の資格取得のための試験料補助なども用意し、
子育て世代が気持ちよく勤務できるような環境づくりが始まっています。

地域の雇用を創出。家族との時間が取れる会社へ
分電盤の交換、防犯カメラやインターホンの設置など、住宅の電気関係の依頼に対応している鈴屋電気。
将来的には従業員を20人ほどに増やし、リフォーム全般も請負うことで、
地域の暮らしをより豊かにしていきたいと先を見据えています。

「お客様を大切にするために、まず従業員を大切にしたいです。
子育てしながらでも働ける場所を提供して、地域の雇用を創出していきます」

県内一家族との時間が取れる会社を目指して、
鈴木さんのチームづくりはこれからも続きます。


(12月10日取材 地域おこし協力隊 小松原啓加)