イベントレポート

2025.12.04

  • #農林漁業
  • #地域おこし協力隊

食と農のこれからを語る。「自然栽培と固定種。」開催

地域ぐるみで有機農業を推進する「オーガニックビレッジ宣言」を行っている塩谷町。

農業への関心が高いこのまちで、地域おこし協力隊・畑福隊員の企画によるイベント「自然栽培と固定種。」が開催されました。

今回は、二日間にわたったイベント当日の様子を写真を中心にお伝えします。

一日目

オリエンテーション

役場会議室にて、塩谷町の紹介とプログラム説明ののち、自己紹介を行いました。

就農している方、自然栽培を実践している方、移住を検討している方など、興味はさまざま。

 

自然栽培特別農学校

昼食を挟み、午後からメインプログラムの自然栽培特別農学校が始まりました。

講師の関野幸生さんは、埼玉県富士見市の畑を拠点に、全国各地で無肥料自然栽培の指導や講演を行っています。

畑福隊員が協力隊着任前に師事していたつながりから、今回塩谷町までお越しいただきました。

 

座学で固定種とF1種の違いなどを学んだ後、役場横の自然栽培圃場に向かいました。

令和7年4月から有機農業研修生として活動する畑福隊員は、現在この圃場で40種ほどの固定種の冬野菜を栽培しています。

 

ほうれん草、春菊などの味を確かめる参加者の方々。

「固定種の野菜は本来の野菜の味」と関野さんは話します。

 

「みやま小かぶ」という品種のカブを皆で収穫し、形の良いものを選別しました。

いくつかは母本として関野さんの農園の種とり用ハウスに移植されます。

 

カブもその場でパクリと試食。

おいしさに笑顔がはじけます。

 

最後に集合写真を撮り終了しました。

旬の食材BBQ交流会

1日目の夜は休養村センターにてBBQ交流会が開かれました。

野菜はもちろん町内産。

お米は塩谷町の給食で使われている有機栽培米をかまどで炊きました。

また、生活研究グループの皆さんに特製けんちん汁を作っていただきました。

塩谷町のけんちん汁には白菜が入るのだそう。

 

参加者と地域の人の和やかな交流の時間になりました。

 

二日目

オーガニック朝マルシェ

二日目は、朝から役場にてマルシェが開催されました。

出店者の方々の何人かは、この「塩谷ぴーす」のコラムでもご紹介しています。

  わたなべ農園

  ベジタブルストーリー

  畑福自然農園

  めぐるくらし

  画家 yuko.ouchi

  蘭と有機野菜農家 圓山

  山翡翠珈琲

 

店頭には採れたての土付き有機野菜たちや果物、からだに優しい調味料や雑貨、アート作品が並びました。

 

11月の最終日、霜が降りる寒い朝でしたが、8時半のマルシェ開始と同時に多くの方が買い物に訪れました。

量り売りや商品説明を通してコミュニケーションが広がります。

 

「農と食」トークライブ

この日のメインプログラムは、有限会社PUBLIC DINER代表取締役の加賀崎勝弘さんと関野さんによるトークライブでした。

加賀崎さんは地元・埼玉県熊谷市で食を通じたオーガニックなまちづくりに取り組まれています。

農と食のプロのお二人の観点から、地域や食べものについてディスカッション形式でお話をいただきました。

 

塩谷町について、「毎日の給食のお米がオーガニックなのはすごいこと」と話す加賀崎さん。

関野さんからは「塩谷町は他の地域と景色が違う。山が見えるのにひらけている」と感想をいただきました。

 

スペシャルランチ交流会

トークライブの後は、熊ノ木区に今年オープンしたPizzeria Gufoにてランチ交流会でした。

オーナーの髙村亮さんは昨年度まで地域おこし協力隊として有機農業のPRに関わり、現在は地元の食材にこだわったイタリア料理を提供しています。

 

色とりどりの旬の野菜が、様々な味と形の料理となって参加者を楽しませます。

最後のデザートにまでニンジンとカブが使われていました。

 

最後に集合写真を撮り二日間のプログラムが終了となりました。

 

食べもの、そしてそれを育てる農業は、私たちの暮らしから切っても切り離せないもの。

自然豊かな塩谷町で、今一度その大切さを感じながら、思い思いに「これから」を語らう場となった二日間でした。

 


(11月29日 30日取材 地域おこし協力隊 小松原啓加)