インタビュー

2024.04.05

自分の軸は音楽。愛するピアノで地元を活かす音楽家

一つのことを極める。
言葉では簡単ですが、実際に行うのは並大抵のことではありません。

今回取り上げるのは、幼少期から「音楽」の道を歩み始め、今もなお音楽一筋に活動されている方。

地元・塩谷町での彼女の様々な取り組みと想いをお伝えします。

和氣 明美(わき あけみ)さん

塩谷町出身。高校、大学とピアノを専攻し、卒業後は演奏活動をしながらヤマハ音楽教室講師、宇都宮短期大学幼児教育科のピアノ講師を務める。
現在はプリオコーポレーション所属のオルガニストであり、ピアノ講師、ピアニストとしても活動中。

弾き方・教え方を変えた恩師との出会い

和氣さんは、五歳の頃から母・尚子さんの勧めでピアノを始めました。

高校・大学とピアノを専攻し首席で卒業しましたが、当時の音はご自身のイメージした音色ではなかったといいます。

大きく変わるきっかけとなったのは、友人の紹介でウィーン帰りのピアニストと出会ったことでした。

「その方の音は私が求めていた音色で、十年かけて一から学びなおしました

 

その温厚な恩師からは弾き方だけでなく、人としての思想も学んだそう。

演奏活動や大学のピアノ講師などの経験を活かし、生徒が音楽を好きになるように、楽しみながらスキルが身につく指導を心がけています。

 

「ピアノは子どもたちの脳の発達に最適です。

音楽の楽しさや美しさを通して集中力や想像力を養い、教育の一環として音楽で子どもたちの成長に携わっていければと思っています」

 

音楽で地元・塩谷に貢献

 昨年から塩谷町文化協会の副会長を務めている和氣さん。

ピアノ講師や結婚式場でのオルガン演奏などの仕事に加え、合唱団体「コーラスしおや」や町民向けのオルガン教室に関わり、まちの音楽文化を盛り上げています。

「歌うことや指を動かすことはストレス発散や免疫力アップ、脳の活性化などの効果があります。

生涯学習の面からも、まちの方々がいつまでもお元気でいられるようにご支援していきたいです」

 

町出身の歌い手の方とユニットを組みイベントで演奏をしたり、閉校となった熊ノ木小の校歌を合唱曲にアレンジし、音源を保存する活動を行ったことも。

今後は玉生中、船生中、大宮中の校歌も同様に保存する計画が進んでいるそうです。

「塩谷は船村徹先生や木下龍太郎先生といった音楽家が生まれた土地。

ウォークのまちだけでなく、どこからともなく音楽が聞こえてくるような文化的なまちにもなっていってほしい

 

どんなことでも音楽につながっている

 ピアノについて楽しそうに語る和氣さんからは、終始音楽への熱意が感じられました。

自分の軸は音楽なのでしょうね。どんなことをしていても必ず音楽につながっています。

ピアノを学ぶきっかけをつくってくれた母と、協力してくれる主人には本当に感謝しています」

 

 音楽一筋に生き、音楽で地域を生き生きとさせている和氣さんです。

 

(二月十四日取材 地域おこし協力隊 小松原啓加)

【広報しおや4月号掲載】